
オーディオ機器の中には電源スイッチがないか、または、スイッチが背面にのみ付いていて、簡単に電源が切れないものがあります。 スイッチを入れて音が安定するまでに数時間から 1 週間程度かかると言われるものまであります。そのような機器に対して電源を入れっぱなしにすることをメーカーが推奨しているようです。 私が現在所有する機器の中ではプリアンプと DA コンバーター、フォノイコライザーアンプがそれに該当します。 ある程度温まるまでは仕方ないかもしれませんが、良い音が出るまでに電源を入れてから 1 週間もかかるなんて、まともな設計ではないと思うのは私だけでしょうか? 幸い私が所有している機器は私の耳には 30 分もすれば十分安定していると感じられますし、古い機械の電源を入れっぱなしにしたくないので、簡単に電源が入り切りできるよう、 オーディオタップに手元スイッチを付けてみようと思いました。
コンセントよりも下流なので大丈夫だとは思いますが、電源タップの改造に電気工事士の免許(因みに私は持っています。)が必要か否か不明ですし、 配線ミスにより、感電したり、機器を壊したりする可能性もありますので、試しにやってみようと思われる方は、くれぐれも注意し、自己責任においてお願いします。
まず、手元スイッチ付きオーディオ用タップを作るのに必要な材料を集めます。
1.電源タップ
過剰なものは必要ありませんが、ある程度しっかりしていて改造し易そうなものを探してみると、写真のような電源タップがヤフオクに沢山出品されているのを見つけました。 アウトレットソケットの形状から多分中国製だと思いますが、液晶表示まで付いた立派なものが 1 万円以下で売られていますので、これを使用してみようと思います。 このソケットは日本の AC100V 用 2P/3P コンセントがそのまま挿せますし、AC100 ~ 240V まで対応しているとのことなので、特に問題なく使用できると思います。
2.スイッチ
スイッチは写真のような、緊急停止スイッチを使用することにしました。似たようなものが Amazon で安価に沢山売られています。 そのほか Panasonic のフットスイッチ WH5709KBP なども良さそうです。
今回入手したスイッチの容量は 400V/10A となっており、1,000W 程度までの機器を入り切りすることが可能となります。使用する機器の消費電力をよく考えてスイッチを選定する必要があります。
3.ケーブルグランド
電源タップやスイッチボックスに穴を空けてケーブルを引き込む際、ケーブルの出入口に使用します。 使用するケーブルの外径(φ5~10mm 程度)に合わせて、それに対応するものであれば良いと思います。 ケーブルグランドも Amazon で簡単に入手可能です。私はネジサイズが PG9(φ15.2mm)のものを選択しました。
4.ケーブル
ホームセンターで入手可能な、太さが 0.75sq. または 1.25sq. 程度の 2 芯キャブタイヤケーブルで良いと思います。 扱いやすいようなるべく柔らかいケーブルを使用した方が良いと思います。
1.空けてみる。
スイッチが付いた背面側の六角穴付きボルトを 4 ヶ所外すと板が外れてきます。
2.電源タップの中を確認する。
立派な 3P ソケットが 10 個も付いた電源タップですが、アース端子は浮いています。全く接続されていません。日本のコンセントは元々 2P タイプなので全く問題ないとは思いますが・・・
3.コードの引き出し位置を検討する。
ケーブルグランドが取り付け可能な位置を探した結果、写真の位置からコードを引き出すことにしました。
4.穴あけする。
ネジサイズ PG9 のケーブルグランドが取り付けできるようφ16mm の穴を空けます。アルミケースなので比較的空けやすいだろうと思ったのですが、 結構固くてハンドリーマでは無理でした。結局ステップドリルを電動ドライバーにセットして空けました。
穴をあけ終わったらケーブルグランドを取り付けておきます。
5.手元スイッチを割り込ませる。
この電源タップは元々背面のトグルスイッチで半分ずつ電源の ON/OFF ができるようになっていますので、どちらか一方のスイッチに手元スイッチを割り込ませるだけで OK です。 Power1 側のみ液晶表示のスイッチも兼ねているようなので、そちら側に割り込ませることにしました。手元スイッチを切ると液晶表示も消えてくれます。
6.ケーブルを加工する。
スイッチで ON/OFF できるよう、Power1 側の赤い配線コードに手元スイッチを割り込ませますが、コードが短いので手持ちの圧着端子を使用することにしました。 この圧着端子は車のソケット用と同じものですので、カー用品店で簡単に手に入ります。
7.手元スイッチのケーブルを接続する。
写真では少しわかりにくいですが Power1 側の赤いコードを外し、外したコードとスイッチの端子間に手元スイッチのケーブルを割り込ませます。 ケーブルの反対側の末端をショートさせると、電気が流れる仕組みです。
8.電源タップを組み立てる。
ケーブルをケーブルグランドへ通して固定し、ケースをねじ止めして完了です。
国産のオーディオ機器ではまず見かけませんが、海外製の機器の中には電源スイッチがないものがあり、 それらの電源を入れっぱなしにしたくないので作ってみました。手持ちの機器がかなり古くなっており、 何となく気持ちが悪いのでわざわざコンセントを抜いていましたが、これでかなり快適になりました。